「長野県・最終日」の巻き
清々しい早朝の松本城に気持ちが引き締まりました。
次の職人さんに出会うために100㌔は走りましたでしょうか。
本当の手織りというものを恥ずかしながら初めて触れました。
奥様と旦那さまがコツコツ織ってられました。
旦那さまは東大文学部出身の超学者肌でお話も理論的で、
感覚重視の切り口でないところが非常に魅力的でした。
次の工房も見学をしましたが、織り方の違いに気づきますでしょうか?
世間に出回っているほとんどの手織りの方法です。
横糸は前の紐を引っ張ると通ります。こちらは力織機と言われているものです。
若旦那の感想~
ご夫婦でされている織り方は、糸に撚りをかけない分、引っかかったり、ちぎれたりと
非常に効率が悪い。
しかし、今まで感じた事のない伸縮性と、生地自体が空気を含み「ふわぁっ」とした。。。
それはそれは温かいものでした。
あと何年織られるか、僕はこれからの人生において2度と出会うことがないかもしれない。
人々が挙って求めるものがそこにありました。お金では買えないものが。
冒頭にも申しましたが、この業界で10年。初めて触れました。
これは超一流デパートの販売員も、専門店と看板をあげている販売員もこの風合いを知り
本当の手織りを分かる方は本当に極僅かだと思います。
だって出会えないんですから。
この2日間で私は呉服のスペシャリストとしてまたレベルUPをしました(まだまだですが・・・)
貴重な時間を割いて頂いて本当に感謝です。有難うございました。
おまけ
長野県の街路樹にはリンゴが植えられてあり、たくさんの実がついてました。
大人も子供も素通り。県外の人は、なぜ誰も食べない?と思うでしょうね。笑